Tamkin in exile【第三章】


己をEXILEと称する謎の男とエクセルシオールに入った。
名前を聞くと「さとう」とひどくぶっきらぼうに名乗った。どうも「さとう」という名前が気にいっていないような態度だったから、安心しろお前は誰から見ても「佐藤」だよ、と言おうかと思ったが、そんなくだらないことでこの逸材を逃すにはあまりに惜しいし、言わなくともこいつは間違いなく佐藤だ。


佐藤はビールを頼み、僕はアーモンドキャラメルラテを頼んだ。「お支払いはまかせてください」と言うと、「ったりめーだろ!このドチンが!」とほんとにかなりの大声で言われた。頭がおかしいのだろうか、こういった人と絡むのは初めてだからどう接したらいいのか分からない。そしてほんとにめんどくさい。そして意味が分からない。ドチンってなんだ?


佐藤は席に付くなりビールを一気飲みしていきなりグラスを開けた。
「うんまー!もう一杯!」と言われたからさすがにムカついて、金だけ渡した。やだな、周りの視線が痛い。
二杯目のビールも席に付くなりぐびぐび飲み出したから、あまりにムカついてぶん殴ろうと思ったら、「うぷ…トイレ…」と言い出した。ほんとめんどくせー。

10分くらいしてトイレから戻ってくると、「で、話って、なんな、わけ?」とようやく話が前に進み出した。
かくかくしかじか説明すると、「ギャランティーは?」と想像通りの発言をしてきた。ほんとにつまらない人間だ。EXILEがどんどん嫌いになっていく。EXILE好きな奴ってこんなんばっかりなのか?



以下はそのときの佐藤とぼくとのやりとり。ギャラについてその後もうだうだ言っていたが、もうめんどくさくなったから省きます。
佐藤との会話はiphoneに録音したものをおこしてます。このことは佐藤からも了承は得ておりますのでご安心ください。
なお、佐藤の話は相当めんどくさいので、かなり補正してあります。このことは佐藤から了承は得ていないけど、まあいいです。めんどくさいし。



田村「佐藤さんは先程、俺がEXILEだということを言われていましたが、あれは一体どういう意味だったんでしょうか?」
佐藤「そんなこと言ってねえよ。なんで俺がEXILEなんだよ?」
田村「あれ?さっきそういわれてなかっでしたっけ?えっとそもそも的に、佐藤さんはEXILEが好きなんですか?」
佐藤「まあ、好きか嫌いかどっちか選べってんなら好きかな」
田村「メンバーの中で誰が一番好きですか?」
佐藤「まあHIROかな」
田村「あの踊ってる人ですね?」
佐藤「おい!踊ってる人とか言うんじゃねーよ!パフォーマーって言えよてめえ」
田村「それは失礼しました。HIROのことはやはりZOOの頃から好きだったんですか?」
佐藤「ズーってなんだよ?鳥かよ?(佐藤暫し笑いが止まらず)あ、ああ、ZOOね。ああん、まああの頃はそんなに好きとかはなかったかな。よく聞いてはいたけどね。ほらなんだっけあの歌、一番売れてた歌」
田村「ああ、「フライデーチャイナタウン」ですか?いい歌でしたもんね、あれ」
佐藤「そうそう!あれ良かったよな。当時からかなりかっけえなって思ったからなー、あれは」
田村「そうですか。EXILEはどこが好きなんですか?歌ですか?生き様ですか?」
佐藤「俺はべつにEXILEのことなんて好きじゃないぜ」
田村「あれ?さっきどちらかと言えば好きって言ってましたよ」
佐藤「ああそう?EXILEに好きも嫌いもないぜ。だって俺がEXILEだし」
田村「……どういうことですか?」
佐藤「どうもこうもねーよ。俺が15人目のEXILEだってことだよ」
田村「でもこないだ発表されたのは14人ですよね?」
佐藤「ああ、あれな。まあ正式には決まってねーからな」
田村「え?14人ってあれ、正式な決定じゃないんですか?」
佐藤「正式に決まってんじゃん」
田村「ええと………どういうことですか?」
佐藤「話のわかんねー奴だな!おまえチンポか!?」
田村「ぼくはチンポじゃないですよ」
佐藤「誰がチンポなんつったよ?ツンポっつたんだよ!」
田村「ツンポ?ああ、聾ですか?」
佐藤「あれ、それそれ」
田村「で、どういうことですか?」
佐藤「だから俺が15人目のEXILEなんだよ!それ以外に言い様がねーよ!」
田村「それは正式にエイベックスだかリズムゾーンだかよくわかんないけど、そういうところからオファーが来たんですか?」
佐藤「まだ来てねえよ」
田村「佐藤さんは一体なにをもって15人目だとおっしゃっているんですか?」
佐藤「だって日本で男に生まれてこんだけ歌って踊れたらEXILEになる以外に道はないだろ」
田村「……もし女に生まれてたらどうしたんですか?」
佐藤「そりゃおまえ、ボーディアンソー!(SPEEDみたいに踊りながら)モー娘。だろうよ」
田村「そうすか。ところでEXILEの歌の中で何が一番好きなんですか?」
佐藤「あー、やっぱTi amoかな。俺のTi amoまじで上手いから、ちょっと今からカラオケ行こうぜ。なんか盛り上がってきたな!な!」


次回予告、一人で盛り上がる佐藤。舞台は今度こそ夜のカラオケへ移るのか?
お楽しみに!