「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」(ネタバレ含む)

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」をようやく見てきたよ。
ってことでちょっと感想を。


まずもって見終わった感想は、これってこれまでのテレビ版と劇場版のエヴァンゲリオンとは全くの別物なのではないかと。


最後にカヲルが出てきて、初号機をロンギヌスの槍で貫いた後に「今度こそ君を幸せにする」みたいなことを苦虫を噛潰したような表情でいうシーンがあったが、そこで「ああ、もしかしたらそういうこと?」という一つの仮説が生まれる。

最初に違和感を覚えたのは海の色。テレビ版と劇場版の海の色は青だった。だけど今作は海の色は赤となっている。赤い海、これは旧劇場版の最後にシンジとアスカの二人だけになった世界の海が赤色だった。

旧劇場版のシンジとアスカの世界はシンジが望んだ世界。ヱヴァンゲリヲンでは暴走した初号機にむけてミサトが叫ぶ。「行きなさい。あなた自身の願いのために」そして初号機には天使の輪っかみたいのがポワーンとなって、使途に喰われた綾波を救い出す。綾波はテレビ版と劇場版と同じことを口にする。「わたしには代わりがいるもの」だけどシンジ諦めない。目の色を綾波と同じ赤色にして(たぶんただの演出でしょうが)、ヱヴァンゲリヲンでは何人目としてカウントされているのかわからないが、綾波を助け出す。「綾波を返せー」というのが印象的だった。

テレビ版ではここで二人目の綾波は死んでいる。これまでの間に知った感情とかはすべてリセットされて、また元の機械のようなものになる。だけどヱヴァンゲリヲンではここでも多分死んでない。ゲンドウとシンジの仲を取り持つために食事会を開催しようとしたり、アスカにつめられて「ポカポカ」発言を繰り返したりと普通の女の子になっている彼女がリセットされずに成長?し続けていく感情は一体どこに辿り着くのか。


エヴァンゲリオンではシンジはアスカを選んだ。だがヱヴァンゲリヲンでは綾波を選ぶということなのか。


なんとなく思ったのは、ヱヴァンゲリヲンの世界はテレビ版と劇場版のエヴァンゲリオンの後の世界若しくは別次元の世界であって、渚カヲルだけがヱヴァンゲリヲンエヴァンゲリオンの二つの世界での共通した人物となっているのではないかなと。
まあシンジの幸せがなんなのかなんて分からないけど、ヱヴァンゲリヲンのシンジはかなり男らしくなり、クソ駄々っ子みたいではなくなっているから、いい幸せな世界を築いてくれるのではないかと期待してます。


まあなんにせよもう一回ないし二回は見に行かないと話にならん。